館 カレンダー『北国の小さな物語』作品全集
★2000年 10
『虹の空へ』

 虹というと,なぜか夏をイメ−ジする。しかし虹は秋から晩秋の季節によく見かける。
この作品の虹を撮影したのもちょうどその頃で,二本の樹たちもその葉を黄色に染めるそんな季節のことだった。
 冷たい雨が降ったりやんだりを繰り返し,そのたびに場所を移しながら虹はその鮮やかさを増したり,消えたりを繰り返していた。
 もう少しで,お日様が西の地平線へ沈みかかるその瞬間,雨足が強まり今までにも増して鮮やかな虹が天空高くかかった。これはその瞬間のもので,雨に濡らされた収穫後のトウモロコシ畑が夕日に照らされ,その輝きを増している。
 秋の夕暮れ間近,季節の流れは最高の瞬間に達した。