館 カレンダー『北国の小さな物語』
★1999年 11月★
『イチョウの落葉』

11月の冷たい風が吹きつけるある日
イチョウの黄金の木の葉が秋風に舞い散る姿を
ぼくは飽きることなく見つめていた。
イチョウ―それは秋風の中に一人立つ金髪の少女。
彼女の命がそこに終わろうとするとき
ぼくは、そこに2つの新しい種子を見た。

[シシャモ・柳葉魚]
 北海道特産の魚で、10月下旬から11月下旬の数日間に群れをなして、北海道太平洋岸の特定の河川に上り、川床で産卵するという特異な生態を持つ。しかし1972年以降、乱獲などが原因で激減し、アラスカ、カナダから近縁のカラフチシシャモが輸入され、北海道のししゃもに代わって、市場に出回っている。ただ味の方は、シシャモに及ぶところではなく、北海道のシシャモの方が断然うまいという。また、シシャモはアイヌの神様によって柳の葉から作られたという伝説があり、そのため「柳葉魚」というロマンチックな名前をもっている。