旅のテクニック
 車の中で眠ることの意義
 僕たちは旅に出るとそのほとんどを車の中で寝泊まりします。その一番大きな意義は「宿泊費がかからないこと」にあります。
 次に泊まる場所の予約によって、行動が制限されたり、宿泊所を探すことに時間がとられるのがいやなことも原因です。
 そして車の中で寝泊まりすると、夜のうちに移動して朝から次の撮影場所にいたりすることもできたり、いやな都会などを夜のうちに通過してしまうといったメリットがあります。
 
しかし、逆に意外と寝る場所探しに困ることもしばしばありますし、日本中必ず隅々にまでいる蚊と夜に集まる若者の集団(特にくるくる族)に悩まされるということです。
 車内で泊まるときに一番大切なことは、蚊よけの網戸と若者の集団が絶対に!来ない場所探しです。
最近のくるくる族、または若者の集団は怖いですが、行動範囲が限られておりますので、例えば少しでも砂利道のある林道の奧などには彼らは絶対と言っていいほど来ません。
 彼らが来るのは明るく広く、あまり人気のない舗装された駐車場が主ですから、そういった場所での宿泊は避けるべきだと思っています。
 しかし、案外道の駅などには現れませんので、道の駅などは寝るのには好都合なところが多いように思います。

 ただいくら広く、舗装していても、下の写真のように街灯をつけず、すなわち真っ暗にして、駐車場全体に車の車輪止めを設置しているような駐車場ではくるくる族は来ても、くるくる回れませんので、安心です。
 すなわち行政の方にお願いしたいのは、もし広い駐車場を作るのであれば、夜遅くに街灯の照明がつきっぱなしの駐車場を作らず、下の山口県の秋吉台の駐車場のように駐車場全体に車輪止めを設置することをお願いしたいと思います。
 このことで若者の集団が横暴を極めるような駐車場にならないわけであります。

カルスト地形で有名な山口県 秋吉台で出会った駐車場。この駐車場は街灯がなく、夜になると真っ暗で、トイレも感知式で人が行かないと電気がつかない仕掛けになっている。
 しかも、ご覧のように無料で、車輪止めが駐車場全体に配置されており、このことで暴走行為が防がれ、駐車車両の安全と暴走行為の抑制という一挙に二つの役割が果たせる。
 山口県の行政は見事だと感心する。
車内で寝るときの注意
 車内で寝るときの注意としては、冬などで特にエンジンをつけたまま寝ないということ。仮眠もダメである。
それは車内に排気ガスが逆流してきて、知らぬ内に一酸化炭素中毒で死ぬからであり、こんなことで死んではならない。

 冬など暖をとるときにエンジンをかけたくなろうが、そこは我慢。
上の写真にあるような寝袋を必死になって調達するべきである。ダウンの寝袋が高くて買えない場合には、化繊で十分で、むしろ化繊の方が同じ保温力ならより多く弾力性があるので、車の座席のごつごつを吸収してくれて、良い場合もある。
 ただ、収納には場所をとるので、どちらをとるべきか。

 まあ、ダウンにしても化繊にしても寝袋を選ぶときにはできるだけはりこんで寒さに耐えられるものを選ぶ方が良い。慶ちゃんなどは、特にふわふわした寝袋による快眠に命をかけているので、普段はけちな彼女が寝袋などにはお金を惜しむことはない。
 
 僕たちはこうしてもっぱらモンベルの寝袋を愛用しており、モンベル製品は安くてなかなか気持ちがよい。

ただ、僕のもっと旅慣れた友人などは寝袋が嫌いで、必ず旅にもふとんを持っていく人がいる。これはこれで良いわけで、自分の快眠を約束してくれるものと共に過ごすことがコツである。