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フォトコレクションの世界
LP-10『ロマンティックな夜明け』
 函館という街は北緯41°46′,東経140°44′に位置し,1859年の開港から世界に開かれた“窓”として発展してきた街です。今から約3000年ほど昔,この作品が撮られた函館山(334M)は島で,この島と陸の間に砂が堆積してできた“砂州”の上にできた街が函館なのです。
 函館は「宝石箱の街」と呼ばれるほど夜景が美しい街なのですが,この夜景が見られるようになったのも最近のことなのです。というのは,この函館山は明治32年から昭和21年まで軍の要塞として使われ,一般の人が立ち入ることが禁止されていたからです。そう思うと平和のありがたさを感じますね。
 さてこの作品は函館の夜景,その夜と朝の出会いの一瞬のもので,季節は夏至の頃です。夏至の頃というと,北国の夜明けは早く,この作品などは午前3:00頃のもので,街はまだまだ深い眠りの中にあるようです。作品右手の海が津軽海峡で,この海岸線が果てるところが汐首岬,北海道最南端にあたります。
 また,左の静かな湾が函館港で,日本初の開港場のひとつになり,ペリ−艦隊が訪れて以来,北海道を旅する者が必ず第一歩を記す港として発展し,多くの人々のドラマを見守りつづけているのです。