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フォトコレクションの世界
LP-5『ひとつの想い』-函館市-
 ぼくがこの作品を通して言いたいことは“二人で生きていくことの大切さ”に尽きるかと思います。生きることの基本は二人でいることなのだと切に思うのです。そして生涯にわたって必ず同じものを見つめて生きていたいと思っています。同じものというのは“同じ方向”とでも言えばいいのでしょうか,生きていくことその全ての時間を共有し,感じ合い,心をひとつにしていたいと思っています。それが愛し合うということではないでしょうか。
 しかし,現実は経済効率が優先されたために,男と女は共に共有する時間を捨ててまいりました。そして知らないうちに二人の間にすき間ができてしまうことになってきました。ぼくは「二人で生きていくこと」というのはそんなことではないと思っています。精子と卵子が結合し,ひとつの生命が生まれます。それは合体したもの,ひとつになったものです。命っていうのはそのはじまりから二つがひとつになったものなのだと思うのです。つまり,ひとつになった命はまたもう一つの命と出会い,また一つになる。そしてまた同じ夢を求めて共に生きていこうとする。こうやって二人が力を合わせて夢を実現していくことこそ本当に大切なことなのだと思うのです。この雪だるまの旅というお話は二人の雪だるまが二人の力を合わせて,世界中にある悲しみや苦しみの角を削ってま-るくしていくお話しです。世界中のひとたちから悲しい不幸をなくして生きていきたいね,というのが二人の見つめる同じ方向なのです。