セットポストカードの世界
10枚組 ¥700
冬を中心とした、小樽の作品集。
小樽という街は、かつて北海道経済の中心的な役割を担った街で、街の至る所に銀行、商家、倉庫などが建ち並んでいる。しかし現在はその中心的役割は札幌に移り、小樽はその分郷愁を漂わせた「古き北の街」となっている。
 函館と似ているといわれるが、色々と歩いてみると、その違いがわかってきて面白い。
2)夕明りの運河
3)蒸気時計のある街角
4)日本銀行小樽支店
1)雪明りの運河
7)旧北海道銀行本店
8)雪の小さな教会
5)夢の街角で 6)ウオール街の残影
10)センチメンタルな夕暮れ
9)ランプのある情景

『古き北の街で』
静けき古都の灯が
夕明かりの運河に沿いてひとつまたひとつと灯るとき
かすかに残る薄明の光の中に
白い雪の路がほのかに浮かび見ゆ。
運河に沿いて暗く影を落としていた倉庫の窓辺に
色とりどりのランプの灯がともり
寒い夜の冷気がぬくもりと安らぎに変わる。
翻弄された時代のうごめきの果てに
格調高き時代の風格をとどめし古都……小樽。
いにしえのウオール街、石造りの商家、
そして古い小さな教会堂……。
今みなここで、静けさと安らぎに包まれている。