館 カレンダー『北国の小さな物語』
★2001年 5月
『森の窓辺』

 森の小径を行く。
さわやかな想いを胸に抱いて
そして
疲れたら見上げてみる
小さな森の小窓を
そしてもっと疲れたら
森の小窓をあけてみる
そして立ち止まって耳を澄まして
森の声に耳をかしてみる。
そして胸一杯に
緑の光を吸い込んでみる。

【森のお話】
森と雨や雪は大切なお友達です。森に雨が降ると、雨水は木の葉っぱの上から直接お空に帰っていったり、木の根っこに吸われてからお空に帰っていくなどして、降った雨の65%はお空に帰っていきます。残りの35%が森の大地にしみこんで、地下水となり、やがて泉になって川にわき出します。こうして森があると、降った雨の全部が川に入らないので川があふれることが少なくなるわけです。また、森には春先にみんなに先立って世界中を暖めるといった大切な働きがあります。一面の雪原は春のか細い光をみんな反射させてしまいます。なのに森の木は春のかすかなお日様の光を受けて、ぽかぽかと暖まってその温もりをみんなにおすそ分けしているというわけです。