十勝連峰の最奥にそびえるカミホロカメットク山の夕映え。
予期せぬ出来事だった。何の期待もなく僕はこの日偶然にもカミホロカメットク山の撮影に向かった。それまで何の変哲もない一日が終わろうとするようであったが、突然、それは日が沈む瞬間であったのだろうか、突然、山が神々しい茜色に染まり始めたのである。
その時、僕はまだカミホロカメットク山に向かう途上にあったが、その猛烈な美しさへの変貌のために、何の躊躇もなく撮影体勢に入った。
思った以上に、この奇跡の時間は続き、僕は色々なレンズに換えて、この奇跡の瞬間を撮影できた。ただ、この頃はまだハッセルブラッドではなく、マミヤM645であったために、シャープなのであるが、少しギスギスした写真になったことが心残りである。
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