寒い冬の日々が続いている。
今だお日様の光は微かであり、春はまだ遠い。
今年もまた、僕は日常の仕事にとらわれて
義務の軌道上をひたむきに歩いている。
このことを幸福だと思う時もたまにあるのだけれど
その幸福になぜか満たされないのはどうしてだろう。
冬の沈滞は僕の理想に燃えた炎を吹き消し
偽の幸福と真の幸福をすり替えて
僕の前にちらつかせるのだ。
そのことが悪魔の仕業なのだと、僕は誰よりも知っている。
それなのに、どうすることもできないでいる。
…………………
では、真の幸福はどこにあるのか?
それはお日様のぬくもりが満ちる日溜まりの中にある。
幸福は日溜まりの中にある。
お日様の光はどんな小さな花一輪にまでも届いて
平等に、やさしい幸福なぬくもりを贈る。
しかし、僕は働けば働くほど日溜まりから遠ざかり
体力も、精神も萎え衰えてしまって
この心からはもうどんな小さな夢もわき出すことはない。
しかし、季節の暗闇の中に生きる僕が求めるのは
ただ、日溜まりの中で生きること。
日溜まりこそただ一つの生きる希望!
…………………
僕はこの希望があることをお話したいためだけに
この作品展を開いたと言えます。
さあ、みなさん
巡る季節の中、お日様の光をしっかりと浴びましょう!
そうすれば、
しっかりとお日様の光は心の奥深くに蓄えられて
寒い冬でもどこからともなくぽかぽかした気持ちが湧いてきて
冬を越える愛と勇気の炎を灯してくれるのだと思うのです。