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丘のうえの小さな写真館応援団
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あまりにも話が弾んでしまい、写真を撮れたのは別れるとき、この1枚きりだった。
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2009年7月4日。
僕たちが北海道の道東へ撮影の旅に出る準備を黙々と進めていたとき
ふと、電話が鳴った。
電話は伊藤社長からだった。
「今、丘のうえの小さな写真館の前まで来ていますが、いませんか?」
いつも、函館に用事がある度に、彼はここに寄ってくれます。
今回は道南園芸というところまで木を取りに来たついでに立ち寄ってくれました。
普段から、木や花のことで、伊藤社長がここにいてくれたら
一発で教えてくれるだろうな、ってことでいつも話題にのぼります。
今日も庭にある木のことで、色々と教えをこいました。
その中で、悲しいことがありました。
なんと、丘のうえの小さな写真館では一番大事な
コロラドモミ(コンコロールモミ)を紹介下さった
伊藤社長のお父様、伊藤大助さんが89歳でこの世を去ってしまったという知らせを受けたのです。
しかも、今年の5月13日のこと、つい先日のことです。
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2001年5月3日に札幌農林の苗畑事業所を訪ねたときに撮影した伊藤社長のお父様、伊藤大助さん。
北海道で、樹木のことでは第一人者といっても過言ではないとても大事な方でした。
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これは伊藤社長のお父様がコロラド州で見て、日本に紹介して下さったコロラドモミです。
丘のうえの小さな写真館のシンボルツリーです。
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丘のうえの小さな写真館の庭にあるコロラドモミは
アメリカコロラド州、ヨセミテ国立公園の高地に自生するモミの木で
伊藤社長のお父様がコロラド州でこのモミの木を見、
気に入られて、北海道に移木されて、丘のうえの小さな写真館でも
この木をお譲りいただき、シンボルツリーとしているのです。
伊藤社長のお父様ほどの人を感動させたこのコロラドモミは
世界で最も美しいモミの木だと言ってかまわないのでしょう。
木の葉の色の美しさは緑白色、特に新緑の葉の色はパステルカラーを思わせる緑色
そして何より葉の先の柔らかさ、優しさの象徴。
ヨセミテ国立公園では高地に自生するとしても
北海道では札幌が北限付近の木です。
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それから庭に咲くエリカ、カルーナのことをお聞きしたり
特にカエデのことをお聞きしました。
丘のうえの小さな写真館には3本のカエデがありますが
伊藤社長によると、
2本がサトウカエデ(シュガーメイプル)です。
このサトウカエデ(シュガーメイプル)こそ
カナダの国旗に描かれた葉の形をしていて
幹に傷を付けて、メイプルシュガーを採取する木です。
上の写真のように、黄色に色づくカエデです。
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最後にお話ししたのは、
マックMacのことでした。
マックというのは、コンピューターのことですが、
伊藤社長も僕たちもマックMacの愛好家です。
現在はウインドウズというコンピューターが全盛ですが、
実は、このマック(アップルコンピューター)は本当に使いやすく、
美しい。
最近は、安くて性能が高くなりましたし。
そんな話をしているうちに
数時間がアッという間に過ぎました。
こんなにも話が弾み
また予期もしない有意義な時間を過ごせたことは
僕らには思わず幸運でした。
もし、今日が晴れていたら
僕たちは撮影に出ていなかったでしょうし、
もう数日遅かったら、僕たちは道東に出かけていたでしょう。
人とのご縁を得るとき
神様は時として粋なはからいをして下さいます。
本当に有り難いことです。
神様、感謝であります。
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