ニコンFE2を優れたものにしている理由に、露出計の表示があります。
シャッター速度と絞りを変えて、上の写真左側の緑と黒の針を重ねてやれば、
それが適正露出になって写真が撮れるのです。
この針式アナログ露出計の優れた点は、
適正露出の前後を幅広く一目で見渡せることや、
低照度まで素早く反応してくれるところにあります。
(しかし、ニコンFE2の場合、スポット測光や部分測光ができないことがとても残念です。)
また、露出計の文字列を下に読んでいくと、
赤文字に変わり、
1、2,4,8と表示があります。(上の写真参照)
これはシャッター速度が8秒までマニュアルで使えることを示しています。
これは、FE2が電子シャッターを採用しているおかげですが
こうした8秒まで制御してくれるシャッターの存在は僕にとって本当にありがたいものでした。
機械式シャッターのF2やFM2は低速シャッタが
1秒までしかありませんので、
本当に何度有り難いと思ったか知れません。
マミヤM645などではこの低速シャッターが狂うことが多いですが、
ニコンの低速シャッターは未だに全く狂いません。
すごいなあ〜といつも思います。
また、こうした低速シャッターが使えるおかげで、
低輝度、すなわち暗いところでも露出計が作動することを意味し、
FE2の魅力を更に高めています。
例えば、月明かりの雪原の明るさが測れるか?など低照度の状況でも、
工夫すれば、見事に露出の目安になってくれる程です。
その他、FE2にはFM3Aのスクリーンを使用しても、
補正せずに露出計がそのまま使えるというメリットがあります。
従来のスクリーンよりもFM3Aのスクリーンの方が明るいので、
よりクリアーな画面を見ながら撮影できるメリットは計り知れません。
まるで世界が光り輝いて見えるのです!
これはハッセルのアキュートマットスクリーンにも通じることで
輝かしいファインダーを通して世界を飽きるまで見ることは本当に素晴らしいことです!
ある人は、「何もファインダーなどで見ないでも、人間の目で見れば良いではないのか?」
と言うかもしれません。
しかし、僕はファインダーでくくって
世界を見ると、
その時の印象が心に残りやすいと信じているのです。
それで、綺麗に見えるファインダーはカメラにとって
大事なことと思っています。
そう言う意味でも、FM3Aのスクリーンの入ったFE2は
いいカメラだと思います。