撮影機材 ニコン・ Nikon FE2
●Ai連動つめの存在
 ニコンにはレンズの絞り値を機械的にカメラ側が伝えられるAi連動爪の機構がある。この極めて原始的な工夫により、電気接点がなくても、レンズの情報をカメラに伝えられる。
この点も見逃せないニコンの魅力の一つである。
ハッセル等では、こうした機械的なレンズとカメラの連結部を持たないために、例えばオートで使えるハッセルを造ろうとすると、レンズに電気接点を組み込まなければならず、それまでのレンズが全部使えなくなるし、ライカの場合でもカムが常に問題になってしまう。
他のカメラを使うと、ニコンのカメラやレンズがいかに良くできているかがわかってくる。
このAi連動キーが上のレンズのAi連動爪を押したり引いたりするだけの単純明快な動作のみでカメラとレンズの連動を制御している。しかも、ボデーを分解してみると、このAi連動キーは一本の糸が結ばれている。
ボデーとレンズの連動機構。重要な問題をニコンはあっさりと物理的な連結で解決している。見事である!