★シグマ・SIGMA 21-35mmf3.5-4.5★
僕の原点になったレンズ。
当時21-35mmという超広角のズームレンズは画期的なスペックで、
僕はこの画期的なスペックにころっとだまされてしまいました。
このレンズの性能は、驚くほど悪かったのです。
でも、当時はこんなものなのか?と思いながらも有り難がって撮っていました。
けれども、ある時白黒プリントを4切りに伸ばしたんですが、
これが全然ぼけボケで、プライドがガラガラと崩れ落ちました。
この時、僕は白黒は4×5判以外にはない、と結論づけ、
それ以降、白黒の道へとは進まなくなってしまったのです。
つまり、白黒を再開するのは、4×5判を買ってからだと、そう思いこんだのでした。
しかし、僕が白黒を再開したときに使っていたカメラは
ハッセルブラッドで、
これは6×6判のカメラでした。
僕はあの時4×5判でないとダメだ、と心の内部で結論づけていましたから
僕はハッセルブラッドのことを、そして6×6判のことを
長らく信じることができませんでした。
そしてあれだけ良いプリントを制作させてくれる
ハッセルブラッドよりも、もしかしたら
4×5判の方がいいのかもしれない、などと思っていたりするほどです。
最初が肝心とは言いますが、
写真も本当にその通りで
最初にそう思ってしまったことが
長らく自分をその内面から苦しめることになるわけです。