館 星空への想い
星空への第一歩No.6
望遠鏡の自作
 今まで反射望遠鏡と屈折望遠鏡という二つの基本になる望遠鏡のことを説明してきた。しかし、いずれも値段は相当のもので、ましてや性能の良いものは実に高い。

 そのため我々の諸先輩方は、お金がない時には、自分で望遠鏡を自作して、意地でも星空のかなたを見ようと試みてきた。

しかし、最近では自作するよりも中国製の望遠鏡が安く出回るようになり、それを買うことでお金のないことを補う人が増えたと聞く。

 だが、しかし、それではあまりに味気ない。お金がないことが一番の理由であったにしろ、自分で磨いた鏡、自分で制作した望遠鏡により星空のかなたを覗くことには、お金というメジャーでは測れないロマンが存する。
 しかも、中国製の粗悪な製品を手にすることは、精神的な教育にもよろしくない。

 同じく粗悪なのであれば、自分の可能性を込めて造りあげた世界に一台のオンボロ望遠鏡の方がずっと良い。

 そういう意味では、子供たちと共に下記の御本などを参考にしながら望遠鏡を自作することは、全く持って大きな意味を持つ。

反射望遠鏡の自作
 望遠鏡を自作する場合には、屈折望遠鏡はあきらめて、反射望遠鏡にするのがよい。
反射望遠鏡に使用している鏡の表面は放物面すなわち非球面鏡であり、制作には熟練を要するが、是非一度はやってみたいものである。
 下記にそうした自作のための参考書を載せるので、いつか挑戦されることを期待する。
 精度の高い反射鏡は古くから人の手によって磨かれてきた。鏡の最後の仕上げなどは、人の手触りによって成されると聞く。そのため、鏡には人の名前が命名され、現在でも苗村先生の磨かれた鏡なら「苗村鏡」、木辺先生の磨かれた鏡には「木辺鏡」と呼ばれ、天下の名鏡と呼ばれる。
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