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この作品の教会は函館元町にある元町カトリック教会で,教会の尖塔越しに函館の港がのぞめ,そのむこうに函館の港,市街,それから横津連峰が遠望されています。
カトリック教会のうち鳴らす鐘の音はこの世界の平和を祝福するかのように勇壮で高らかに響き,夕礼拝の静寂を平和な時の調べで彩るのです。それはまるでこのカトリック教会が世界平和の中心にあって,今この瞬間の美しい幸福を誇っているかのように響いてくるのです。
カトリック教会は函館が世界に向かって開港された1854年の5年後にあたる1859年以来約150年の長きにわたりこの函館の地で信仰の道を開き,
港の見える教会として絵のように美しいその姿は多くの人の心をとらえてきました。また,教会は大三坂(だいさんざか)という坂の途上にあり,季節には美しい花々に飾られ,冬にはたいへんロマンチックな異国的な雰囲気に包まれて,訪れる者の心を癒してくれているのです。 |
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