撮影機材 ハッセルブラッド・Hasselblad
●フィルム中枠と外枠の番号の一致。
上の写真にあるように、外枠の製造番号の下3桁と中枠の数字は一致しているべきである。この数字が違うと言うことは、このマガジンと中枠は別々に製造されたことを意味し、トラブルの元になる。マガジンは意外とデリケートなので、この辺を良く注意して選んで下さい。
●マガジンとボデーの連結
ボデーとマガジンの結合部はガタが出やすいので、マガジンを持ってカメラ全体を持ち上げるなどして、この結合部に強い力が加わらないように注意して扱うことが要求される。
500シリーズのハッセルブラッドには残念ながら多重露出レバーがないので、多重露出をするようなときにこのマガジンとの接合部にガタがあると、正確な多重露出ができなくなるので要注意。
ハッセルブラッドの特徴はボデー背面にある、バックシャッターの存在。シャッターを切ると、このバックシャッターがボデー前面に観音開きし、シャッターボタンを離すと、閉じる。この閉じるときの音がハッセルブラッドを特徴づける良い音である。「ハッセルサウンド」とでも言えばよいのでしょうか。
また、このバックシャッターがボデー内部に開くために、このバックシャッターの内面反射処理は重要だが、500C/M時代まではこのバックシャッターは内面反射が大きいとされ、その改善のために503CXからはパルパス材を貼った処理が施された。しかし、このパルパス材には亀裂が入りやすく、気分が良いとは言えない。
500C/Mの後期にはこのパルパス処理をしないで、塗料や加工で内面反射を押さえようとした時代があって、内面反射も良く押さえられているし、ひび割れもしないものがある。苦労の足跡をこんなところにも見ることができる。
マガジンは複数持つことで、カラーフィルム、白黒など多様な可能性を探れる上に、同じマガジンで何枚も撮るよりは、マガジンを付け変えて撮影することで、現像ミスや撮影ミスが防げる。
他に、マガジンは6×4.5判用のものも用意されていて(A-16),6×4.5判では16枚の撮影ができる。マミヤM645よりも少し細長い6×4.5判になるが、マミヤM645が15枚撮りなので、フィルム一本あたり、1枚得をする。わずかに思えるが、一年を通してみると、莫大な差となる。