旅の空の下から
ご飯
旅を長く続ける秘訣は、うまくおいしいご飯を炊けるところにかかっていることが多い。
他には、水の確保や、お風呂などが考えられます。
しかし、何はなくてもお米と水が必要だと思います。車の中で備えているだけで安心できるのです。
 お恥ずかしいことに、僕は大学に来るまでは
ご飯は炊飯器で炊くものと、思っていました。
しかしご飯は鍋で炊ける。普通に、鍋で炊けるのですね。
ご飯をといで、水を入れて、あとは普通にコンロにかければよいのです。
 しかし、鍋で炊く場合、最後の方に放っておくと、焦げてしまうので、
最後だけは注意深く炊く必要があります。
しかしまた、この焦げ目をのつけ加減が大事で、
この焦げ加減によって「うまい、うまくない」が別れます。絶妙な加減が要求されるのです。
 
 このご飯を炊く技術が身に付けば、旅は楽になります。
なぜなら、金銭的な負担は減り、
その上、弁当などの味の濃いものや、化学調味料の入った食事から逃れられるからです。
 
撮影の旅は思う以上に忙しく、この技術ができるまでは僕らもスーパーの弁当にまみれ、
どうしたことか弁当が続くと一週間もしない内に撮影を続ける気力を失ってしまったのです。

また、このご飯を炊くと、次の日の昼ご飯もまかなえるという大きなメリットがあります。
貴重な昼間の時間に再びご飯を炊くなどといった時間はなく、
夕べに炊いたご飯をいただける幸福ははかりしれません。
 
そしてまた、最近では日本の各地に出向くとき、
その地元でしか買えないお米を買って食べるという楽しさを知りました。
お米は意外と地域性が濃く、その地域に行かないと売っていないお米の銘柄は数多いのです。