旅の空の下から
大雪山高根ヶ原にて
 大雪山高根ヶ原を縦走中の慶ちゃん。見ると非常に軽装に見えます。
これでも彼女は一週間分の我々の食料を背負っています。
最近の登山用具は、昔では考えられないくらいに軽量コンパクトなものがあって、
こうした軽量でフットワーク軽く大雪山の上を歩き回れるのです。
 
僕たちはここで、登山をしていません。目標地点に向かうことがないのです。
登山の人たちが数時間で行くところを十数時間かけて行くこともああります。
それでも、本人たちは急いでいるのです。

ある時、大雪山の監視の二人と赤岳で話す機会があありました。
彼らの内の一人から「今からどこまで、何日の行程ですか?」と聞かれる。
それで、慶ちゃんがそこいら一帯約一週間の予定でいます」と答えたら、
僕たちの姿を見て、「どこかでのろしが上がっているかもしれないから見ておかなくては…」
と冗談を言われたことがありました。
究極までコンパクトに収納された僕たちのなりを見て、
彼はリスなどを食べるのではないか?と冗談を言ったのでした。