撮影機材 ハッセルブラッド・Hasselblad
6×6判のトリミング 例1
ハッセルブラッドが6×7判だったらどんなに良かっただろう!
と僕は何度思っただろうか。
もしそうだったら、僕はR型ライカへ機材を換えようなどとは
思わなかったかもしれない。
6×6判はお洒落でそれは良いことなのですが、
ポストカードやカレンダーの制作が多い僕には
この5.6cm×5.6cm=1:1という比率がどうしても重荷になりました。
しかも6×6判をずっと眺めていたら
本来、正方形なはずなのに、縦長に見えてくる。
つまり天地が長く見えてくるのである。

気楽に考えられる人は、この6×6という判型は
今の時代と逆行するという意味で
希少という意味で
お洒落で清楚な良さが見直されるときが来ると思う。

このんなことを考えながらも
現実的にはハガキサイズという横長の(比率1:1.500)もの画面にあわせるべく
6×6判の天地をトリミングすることは七転八倒の苦しみをともなう。

ハガキこそこんなに比率、大きさを制限せずに
定形内でもっと自由度の高い比率、大きさにするべきだと強く思う。
なんて融通が利かないんだろう。

ともあれ、6×6判という斬新な画面比率を僕は仕事上生かし切れず、
R型ライカを主に使うようになっていきましたが
それでもお洒落で清楚な6×6判への未練があり
いつの日にか再び6×6判のハッセルブラッドに舞い戻る日が来るのかもしれません。

ポストカード本州の『白砂青松』の原版は上のように6×6判で、
左右一杯出して、天地をトリミングしています。

この写真は比較的楽に天地をトリミングできた例です。
6×6判のトリミング 例2
この写真はポストカードにしたPJ-4『ブナ幽玄』という作品ですが
この原版も6×6判です。(上写真左。)
これをポストカードサイズに合わせるために
天地をかなりトリミングしています。
この写真はトリミングすることがかなり辛かった写真です。
ブナのす〜っと伸びた木の感じが
細長くすると失われているように感じます。
どうですか?
またこの撮影にはプラナーCF80mmを使っていますが、
横長の画面を想定して横長で撮ろうとするためには
ディスタゴンCF60mmf3.5が必要でしたが
それでは満足できる構図とならず、
あくまでファインダーで見た印象を優先し、80mmで撮ったわけですが、
後で天地を切れない、と悩み苦んだわけです。