丘のうえの小さな写真館 撮影機材
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★ハッセルブラッド Hasselblad ★
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ディスタゴンCF40mmFLEとビオゴンCF38mm
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レトロフォーカスと対称形の描写の違いが知りたくて同一焦点の2本を揃えました。というより、写真を始めた頃からこのビオゴンのスタイルが可愛くていつかは使いたかったからでもあります。また、ディスタゴンCF40mmf4FLEもそのラッパ型のレンズのスタイル好きで買いましたが、レンズも予想よりもとても綺麗で、描写も気に入っています。この両者、ちまたでは対称形とレトロフォーカスの違いによるディストーションの違いが話題になりますが、使ってみると僕の場合ディストーション(歪曲収差)以外の他の描写の違いが面白いです。 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
◆◆◆ 丘のうえの小さな写真館 ハッセルブラッド カメラ&レンズ群 ◆◆◆
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★使用カメラ★
Hasselblad 503CX 2台 Hasselblad 2000FC/M 1台 |
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★使用レンズ★
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★フィッシュアイ・ディスタゴンC30mmf3,5 ★ビオゴンCF38mmf4,5 ★ディスタゴンCF40mmF4FLE ★ディスタゴンCF50mmF4FLE ★ディスタゴンC60mmf3,5 ★プラナーCF80mmf2,8 ★プラナーCF100mmf3,5 ★マクロプラナーCF120mmf4 ★ゾナーCF150mmf4 ★ゾナーCF180mmf4 ★ゾナーCF250mmf5,6スーパーアクロマート ★テレテッサーCF350mmf5,6 ★テレアポテッサーCF500mmf8 ★ムター2× |
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★ディスタゴンFE50mmf2.8 ★プラナーFE110mmf2 ★ゾナーF150mmf2,8 |
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★★★ なぜハッセルブラッドを使うようになったか★★★
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15年間マミヤM6451000sを使ったあと、
僕はハッセルブラッドへの憧れのため またファインダースクリーンの見え味や使いやすそうな望遠レンズの存在にひかれて、 ハッセルブラッドに変わっていきました。 そして、しばらくハッセルブラッドを使ってから、 マミヤM645のファインダーをのぞくと、 よくこんなファインダーで長いことやってきたものだ、 と逆に感心してしまうほどでした。 それ程までに、ハッセルのファインダーの見え味はすばらしかったのです。 そして、使い込んでいく内に、 ハッセルが自分の精神が求めるカメラであることを深く認識するようになります。 このカメラの持つ精神性は非常に大事な要素であることは 間違いないと思います。 また、ハッセルブラッドは手触りの感触が良く、 また非常に軽く感じられるのも大きな魅力でした。 今までマミヤM645は何か無用に重いカメラであったので、 ハッセルブラッドのこの軽量かつ堅牢さが身にしみてありがたく感じられました。 大雪山撮影など高所にカメラを持って上がるときに マミヤM645では重くて嫌だったのに、 ハッセルブラッドだと持って上がろうと思わせてくれるのです。 その他、レンズシャッターへの憧れもありました。 ニコン&マミヤM645を長く使ってきて、僕はレンズシャッターのカメラを使いたかったのです。 これに加え、バックシャッターの閉まるときの音や 巻き上げるときのギアの音や皮の手触りや ボデーが可能な限り小さく造られていることや マガジンが取り外せることなどが僕には大変魅力的でした。 しかしハッセルブラッドに変えるかどうか悩んでいた当初は、
もちろん、その時マミヤRB67やRZ67なども考えたんですが、 ただ、一番不安であったのはズームレンズがなく単焦点レンズしかないことでした。 しかし、使っていくうちに
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★★★ ハッセルブラッドへの不満 -フィルム比率のこと-★★★
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こうして高い均一な画質とその操作性から来る高い精神性ゆえに
僕はこのままハッセルブラッドでずっとやって行こうと思っていました。 しかし、時を同じくして、 大雪山などの撮影が増えた時期があり、 僕はその撮影を通し、フットワークの軽い撮影に憧れていきます。 それでニコンにAF-Sニッコール28-70mmf2.8EDなどを導入して フットワークの軽さと画質を両立しようと図りますが、 それは写真展の結果、お客様から画質に問題があることを指摘され、 その後R型ライカへ接近していきました。 またこれと時を同じくして ハッセルブラッドの6×6判というフィルムの比率が徐々に 僕には重荷になっていました。 というのも、僕は主にポストカードやカレンダー、写真集などを制作することを目標にしていますので その判型に合わせようとして 6×6判のフィルムを上下トリミングしようとするとき 僕は命を削るような辛さを伴うようになっていたのです。 つまりは、6×6判の命である上下を切り捨てると、 ライトボックス上でその写真の命が吹き消されていくようで 本当に身を切られるような思いをしてトリミングをしていたのです。 こうして実際に使用する際に 6×4.5判のように扱っていかなければならない6×6判ハッセルブラッド。 6×4.5判とはまるで違う6×6判の命を吹き消してまで ハッセルブラッドをメイン機材としてこれ以上使っていくことに 僕は無理を感じ始めていました。 |
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★★★ ハッセルブラッドとR型ライカのはざまで揺れる心★★★
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そうした中、僕は徐々にハッセルブラッドから
R型ライカへ機材の中心を写していくのですが 今まで固く信じてきた中判のしかも、ハッセルブラッドを そう簡単にはあきらめ切れませんでした。 しかし、R型ライカを使うようになって 風景をプリズムファインダー(アイレベル)で正対して見るようになると R型ライカのファインダーの見え味の良さのために マミヤM645→ハッセルブラッドを通してやって来たウエストレベルファインダーによる 下向き加減な見方よりもずっと撮影しやすくなってきたのです。 つまり、R型ライカに慣れてしまうと R型ライカのアイレベルで撮った後、ハッセルブラッドのウエストレベルファインダーをのぞくと 目の前がくらくらするほどになってしまいました。 あらんことか、あれほど愛してきたウエストレベルファインダーでのものを見る姿勢よりも R型ライカのアイレベルのものの見え方の方がより好ましくなっていったのです。 しかし、僕はこうした変化に対し、 ハッセルブラッドにもプリズムファインダーを用い R型ライカとスタイルを同じくすることで このめまいを取り除こうと必死でした。 しかし、ハッセルブラッドのプリズムファインダーにはどれもどこかここかに不満が生じて、 |
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★★★ ハッセルブラッドの可能性★★★
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こうして無念にもサブとして考えるようになったハッセルブラッドですが
上記のように、場合によってはR型ライカを上回る高いその品質や 6×6判という清楚で美しいプリントが制作できるということなどで なかなか未練がましいものです。 また品質だけでなく その高い精神性、ハッセルブラッドが好きであることのために、捨てがたいものがあります。 それゆえ今の僕には ハッセルブラッドを手放すことだけはどうしてもできず サブとして、つまり一部の白黒及び星の撮影、夜景の撮影に限定して用いていこうと位置づけました。 無論、R型ライカと同時に使っていけるほど器用でもなければ そう手が何本もあるわけではありませので 無理を承知のことです。 そんなわけで、僕はハッセルブラッドの可能性として 一部の白黒の撮影と星の撮影、夜景の撮影に限定して存続させていき、 時間のあるときには可能な限りハッセルブラッドも活躍させていく というスタンスを決めました。 |
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★★★ ハッセルブラッドと写真制作 ★★★ |
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こうして丘のうえの小さな写真館ではR型ライカを中心に写真作品の制作を行うこととしましたが、
R型ライカだけでは主に星の撮影、白黒の撮影、夜景の撮影で不足を感じることは否定できず、 そのためハッセルブラッドは星の撮影と白黒の撮影、そして夜景の撮影に限定して使っています。 |
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★星の撮影 ★
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星の撮影では高感度フィルムを使うことが多く
ライカなど35mm判では星の撮影に高感度フィルムを使うと、 フィルムの粒子が荒れてきて、なめらかさを損なうようになります。 この粒子の荒れはたいていの場合良くない結果をもたらすために、 高感度フィルムを使う星の撮影にはハッセルブラッドを使います。 また、ライカに比べてハッセルブラッドは同じ画角を撮るときに 焦点距離の長いレンズを用いますので その分、解像力などが上がり、非点収差の少なさなどと相まって 大変綺麗な星空撮影ができます。 ただ、この粒子の荒れはなんとなく非現実的な、メルヘンティックなムードも感じさせてくれますので、 悪くない場合もあります。 また、ハッセルブラッドの場合、 ●中判でありながら非常に明るいレンズがあること ●ファインダースクリーンが明るく、スクリーン上で高倍率ルーペを使うと ピントの検出が容易であること。 ●またファインダーが明るいために、 スクリーン上で見る星空が格別に美しいということ (僕はアイピースで見る星空よりもファインダーで見る星空の方がより深く心に印象深く残ります。) ●同じ画角を撮るにも長焦点レンズを使うために星がたくさん写るなどのメリットがあります。 ●中判カメラでありながら軽量コンパクトで電池などの心配がないので 星の撮影にはもってこいです。 |
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★白黒の撮影 ★
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白黒写真の場合には、ライカと異なった落ち着いたムードの白黒写真を制作できます。
またハッセルブラッドのツアイスレンズは解像力&階調の豊かさに優れていて これと微粒子フィルム(イルフォードパンF 等)の組み合わせにより、 4×5判に肉薄する画質の高いプリントの制作ができます。 もちろん、全紙以上になると、 ハッセルブラッドの方が4×5判に比べるとシャープ感が損なわれますが、 その総合的な撮影のしやすさやフィルムの扱い安さなどを考慮すると 僕はハッセルブラッドを使いたいと思います。 そういうわけで、僕はハッセルブラッドでの白黒プリントには |
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★夜景の撮影 ★
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夜景の撮影では、僕の場合特に函館夜景の撮影ということになります。
僕は夜景の撮影にはコントラストよりも解像力の高い表現を求めます。 が、この時ハッセルブラッドのツアイスレンズの優秀さは本当に見事だと思っています。 主に、函館夜景には ディスタゴンCF50mmf4FLEを使うことになるのですが、 このレンズはレトロフォーカスということを忘れさせてくれるほど 周辺まで画質が高く、非常に満足させてくれます。 |
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★★★ ハッセルブラッドの長所 ★★★
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★★★ ハッセルブラッドの短所 ★★★ |
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■機構上、ミラーアップが一度しかできない。 |
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ディスタゴンCF40mmf4FLEによって撮影した夏の銀河と流星の写真。
この時、同時にライカでも同じ画角を狙っていました。 しかし、ライカは35mm判であるため、その上部まで入らず 流星は写りませんでした。おかしなことですが、 ハッセルブラッドは6×6判であるため 空や星の撮影が気持ちよくできます。 このことはアキュートマットスクリーンというファインダースクリーンの優秀さにもよるもので その明るくきめ細やかなスクリーンの見え味は本当に格別で 例えば雲のような微妙なトーンのものまで忠実に見分け、感じながら撮影することができます。 こういったところは例えライカR9のスクリーン&ファインダーが優秀でも全く及びません。 |
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ハッセルブラッドによる白黒の代表作品『郷愁の山河』
この作品は2005年の日本列島縦断の途上、雨の中で撮影した高知県の四万十川の流れです。 この作品のように、とても静かな雰囲気の作品を撮るとき 高い精神性のあるハッセルブラッドで撮るべきと感じます。 ただ僕がそう思うのは 自分の生い立ちから来る心の底を流れる血のせいかもしれません。 |
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