館 星空への想い
星空への第一歩No.4
反射望遠鏡
 反射望遠鏡はこうして横にのぞくところがついているので、ここからのぞく。
 なんだか望遠鏡のイメージとは遠いらしいが、実際にやってみると、屈折よりも気分が出るようになる。
 反射望遠鏡は底に鏡が入っているので、底からのぞくのではない。
 鏡は望遠鏡の底面に入っているので、ここに光を受けて、それを反射させ、筒の途中に導き、そこで見ることになる。
の部分を回してピントを合わせる。
 反射望遠鏡の覗く部分(接眼部)を拡大してみた。この部分のことを接眼部と言い、そこにアイピースをつけてそこをのぞく。
 上の写真右手に赤いシールが貼られているが、ここにMT-100と書かれてあるが、この100という数字はこうけい100mmすなわち10cmの口径があることを示しており、その下に書かれたD=100mmも同じことを言い表している。そしてf=600mmとあるのは、焦点距離のことで、この反射望遠鏡は焦点距離600mmの望遠鏡であることを表示してある。
アイピース
 望遠鏡を買った次に揃えていくのは、上のようなアイピース。このアイピースを接眼部に差し替えることで倍率を変更しながら使っていく。
 つまり、アイピースは望遠鏡の倍率を変更するものであり、色々な倍率で見るために、焦点距離を変えていくつかのアイピースを揃える必要がある。

■望遠鏡の倍率

 ここで、知っていてほしいのが望遠鏡の倍率のことである。望遠鏡の倍率は次の式による。

              倍率= 望遠鏡の焦点距離÷アイピースの焦点距離

上の式を見ると、違う焦点距離のアイピースを使えば、いくらでも倍率が変えられることがわかる。そこで、色々な倍率を得るために、アイピースを自分が望むところを揃えていけばよい。

■アイピースのラインナップ

 アイピースのラインナップは、人によって違う。それは目標にする倍率が人によって違うし、人によって使う望遠鏡が違うからだ。
 そこで、ここでは僕を例としてアイピースラインナップを示す。

 例:2.8mm、4mm、7mm、9mm、12.5mm、18mm、25mm、32mm、40mm

の9種類を僕は使っており、これに加え、アイピースによらず望遠鏡の焦点距離を2倍にできるエクステンダーなるものも使用する。

 ここで、倍率を求める一例を示そう。

上の10cm反射望遠鏡の焦点距離は600mmである。この望遠鏡に焦点距離4mmのアイピースを使うと、600÷4=150となって、4mmのアイピースを用いると、150倍の倍率が得られることになる。

 これと同様に40mmのアイピースを用いると、600÷40=15となって、15倍の倍率となる。

こうしてアイピースを変えると、倍率は変化するが、意外にも倍率を上げていく方法は多くあるが、倍率を下げることの方が難しい。

 

 

■アイピースの種類

 次にアイピースを詳しく見ていくと、そこにはアイピースの焦点距離の表示があり、右の写真のように12mmとか25mmと表示してある。必ずこうした表示あるものを買うこと。
 次にこの数字に対してアイピースのレンズの大きさを見てほしい。
 焦点距離が長いもの、すなわち数字が大きいものほどレンズ径が大きくなっている(左写真参照)。
 このレンズ径の大きさは同じ設計のアイピースであればのぞき安さにつながる。
 従って、低倍率ほど覗きやすいことになる。

 また、この数字の前に書いてある「k」と言う文字や「Or」と言う文字も無関係ではない。

 K.はケルナー式アイピースであることを示し、
 Or.はオルソコピック式であることを示す。

 これはレンズ構成の違いによるもので、「Or」オルソ式の方が性能が高く、値段も高価である。

 しかし、今ではオルソ式が一般化している。

 ただ、同じオルソ式であっても、メーカーの考え方や、技術の差によって、同じオルソでも見え味はかなり違う。左に示すのは高橋製作所のアイピースであるが、アイピースはペンタックス製のアイピースの方が優れた見え方をする。

 優れた見え方とは、例えば明るい惑星などを視野に入れても、高橋製作所のアイピースが背景が白っぽくなって見えるのに対して、ペンタックスのアイピースでは背景が黒いままであり、そういった差が存するので、一概にオルソだから何でも良いと言えない。

No.5