今日は運命を決する色校正の日だった。朝、おそるおそる色校正を印刷会社まで取りに行き、そして見た。
色校正は見事だった!! ほっと胸をなで下ろし、館に戻らないでそのまま校了のことを印刷会社の営業に告げた。すると、彼は自信たっぷりの表情でそれを受け取った…。
次なるはセットポストカード集『HAKODATE』の問題だった。印刷会社が出してきた見積もりは60万を越えていた。こんな値段でセットポストカード集を作ったら、赤字は免れない。目下、交渉中である…。
セットポストカード集『HAKODATE』は丘のうえの小さな写真館のポストカード集では唯一の光沢紙のポストカードである。光沢紙は印刷がしやすいので、たいてい写真の印刷には光沢紙が使われる。しかし、光沢紙は紙の持つ温もりという点でマット紙に劣る。一方でマット紙は光沢紙に比べて印刷の品質が劣る。
そうした紙の温もりと印刷の品質という相反する正確を折衷させるには、マット紙を用いて、光沢紙並の印刷品質を確保するべきであり、そのために僕たちは製版会社と共にマット紙の印刷品質向上のために並々ならぬ努力を重ねてきた。
その結果、最近ではスキャナの性能の向上とも相まって、すばらしい品質を確保できるに至った。
また、比べてみないと分からないことだけれど、ライカで撮影したフィルムの印刷結果もまた素晴らしく、今回のポストカードでは特に新型のエルマリートR19mmで撮影した『冬の五稜郭』はその滑らかさにおいて、群を抜いている。
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