ここに来た頃、
僕は果樹に狂っていた。
特にアンズの木を植えることに執着があった。
しかし、アンズを作ることに手間暇がかかることから
徐々にいわゆる樹木の方へと関心が移っていった。
すなわち、春の葉の出方や秋の紅葉の仕方、その組み合わせなどを考えて
樹木を植栽するのである。
僕が知るところでは、秋の紅葉のことまでは思い至っていないにせよ
函館元町の遺愛幼稚園の庭の植栽を考えた人物もなかなかであろう。
季節の流れと花卉の関係を良く理解され
見事な植栽を施されている。
ここ丘のうえの小さな写真館では
そうした樹木と季節との関係をできるだけ表現したかったわけだが、
いかんせん、場所が狭く今持って実現し得ない夢である。
しかし、慶ちゃん共々、
いつかは心おきなく樹木を並べることができる
樹木園の計画は未だに捨てたわけではない。
上の写真では特別な樹木が写っているわけではない。
白樺、ナナカマド、アンズ、ブナ、楓、トドマツといったところだろうか。
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