の四季
暗室の製作 5月27日-2
5月27日、今日はとにかく美しい1日だった。
嵐が去って、北風が吹いて
冷たい空気が流れ込んだのだ。
冬ならここで北西の風は
大雪をもたらしただろう。
しかし、今は初夏の北風は
北海道独特の抜けるように美しい空気を届ける。
そのすがすがしさは、世界中の何もかもを輝かせる。
美しい光と時間。
時よ止まれ、そして見よ。
そう、叫びたくなる精神の鼓動が高く打ち鳴る!
すっかり八重桜の花びらは散り、
ちょっと淋しい緑の葉の季節がやってくる。
そんな中、
積年の思いでいた『丘のうえの小さな写真館』の壁面の文字の復活を試みた。
かつて文字を糸のこ盤で切り
それを壁面に張っていたが
壁がモルタルという大変扱いにくいものであるため、
板をくりぬいた文字では接着がうまくいかず
2度失敗し、そのままに放置していた。

しかし、文字が剥がれ落ちた状態は
派手好みの僕としてはえらく気に入らず
いつかは必ず丘のうえの小さな写真館の壁面文字の復活をすることを
心に誓っていた。

そしてついに、その積年の思いを今日果たしたのである。
今回は文字をくりぬくことはやめ、
丘のうえの小さな写真館の文字を書いた板を壁に貼ろう!と思っていた。
しかし、昨日、慶ちゃんが「壁に直接描いたらどうだろうか?」と
提案してきた。
「もし、やれそうなら頼む。」と僕。

そしてついにそれが実行された。
その間、僕は屋根のペンキを塗り、
色あせていた屋根の輝きを復活させた。
屋根のペンキや文字が書き終えたときは
もう夜風が吹き始めていた。
屋根の上から望む函館山と夜景。
それにしてもうるさいのがこの電線!!
まったくこの電線がなければどれだけすっきりとすることだろう!!
それと、もう一つ。
積年の思いを果たした一つ。
コンクリートにビスを打ち込むことである。

今回もなんとかあり合わせのもので
何とかしようと考えたけれど
やはりどうにもならず
昨日、コンクリートドリルなど準備を整えて
ようやく柵をコンクリートに固定した。

この技術を持っていると
壁に蔦をはわせたり、ツル薔薇を固定したりできるので
うっとうしいコンクリートの壁を覆い隠すことができる。

実は近くの高規格道路でも
感心なことに、蔦をはわそうとしている。
こういうところ、国のする一面に
他をリードする視点があると思える。
初夏の輝く日に屋根の上で。
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